Web広告は、広告を通じて商品を売ることに力を発揮すると考えているかもしれません。
しかし、商品によってはオンラインよりも実際の店舗の方が売れる商品があることも確かです。
実際の店舗で商品が売れても、Web広告の効果であることを検証するのは難しいことでしたが、来店コンバージョンにより、Web広告の効果を実店舗での行動履歴も合わせて検証できるようになりました。
この記事では、来店コンバージョンの計測の仕組みや活用方法を紹介します。
来店コンバージョンを活用して、オフラインも含めた広告運用を効果的に進めましょう。
目次
ホテル、自動車販売、飲食店、スーパーなどの実店舗への来店を重視するビジネスにおいて、Web広告のクリックや閲覧数が来店促進にどれだけ繋がっているかを確認できる機能です。
例えば、Webの行動履歴だけを参考に、Web広告の費用対効果を検証すると、ユーザーが広告を閲覧後、Webで商品を購入した場合は広告効果が高いことになりますが、実店舗で商品を購入した場合は反映されません。
しかし、来店コンバージョンを測定すれば、実店舗での購入履歴も含めて、Web広告で得られる効果を検証できます。
これまでWeb広告の影響がわかりにくかった実店舗への影響度がわかるようになったため、Web広告の実際の費用対効果を確認しやすくなりました。
また、来店を促すためのキーワード設定など、Web広告を来店に繋げるような対策も打てるようになりました。
端末の位置情報により匿名で集計されたデータに基づき推定値が算出されます。
計測データは、個人のプライバシー保護の観点から取得できないデータがあるため推定値とされています。
Googleアカウントにログインしたユーザーが、Web広告を閲覧した後、実店舗を訪問したと推定されると結び付けられます。
これらのデータに基づき推定値が算出され、この結果が来店数として確認できるようになります。
あくまでも推定値で、実際の来店数とは異なるため注意が必要です。
店舗型のビジネスをしている人にとって広告画面上のコンバージョンが実際に来店に繋がっているかというのは重要なポイントです。
いくら広告画面上でコンバージョンしていても来店に繋がっていなければ、意味がありません。
そこで来店コンバージョンを設定することで、実際に来店に貢献しているKWやキャンペーンを把握することができるので、より質の高い広告配信が可能になります。
来店コンバージョンを利用するためには、下記の要件を満たす必要があります。
ヘルスケア、宗教、性的なコンテンツ、子供に関連するビジネスなどのデリケートなカテゴリに該当する場合は利用できません。
住所表示オプションは、広告表示オプションの1つで、広告に会社や店舗の住所や地図、距離などを表示できます。
来店コンバージョンを利用するためには、住所表示オプションを設定し、キャンペーンや広告グループ単位で有効になっていることが必要です。
店舗拠点が多いほど、データが十分に得られる可能性があります。
Googleマイビジネスは、Googleが提供している無料のサービスです。
実店舗への集客においてGoogleマイビジネスの設定は重要なため、連携しておくことがおすすめです。
来店コンバージョンを計測するためにはGoogleマイビジネスで下記の条件を満たしていることも必要です。
来店コンバージョン数は実際の来店数ではなく、推定値です。
計測は機械学習モデルを活用しているため、プライバシーを守りつつより正確な数値を出すためには十分はインプレッション数やクリック数が必要です。
必要なデータ量は広告主ごとに異なるため、データが少ない場合はできるだけ多く広告が表示されるように対策しましょう。
来店コンバージョンの特徴から、相性の良い店舗は次のような店舗です。
来店コンバージョンの計測には、広告のインプレッション数やクリック数が十分必要なため店舗数が複数あるチェーン店を展開する店舗とは相性が良くなります。
例えば、フランチャイズ展開している飲食店、複数店舗がある自動車ディーラーなどは相性がいいと言えるでしょう。
広告予算が大きければ大きいほど、広告運用の改善が大きく測れます。
来店コンバージョンを計測することで広告の予算配分を見直し、成果に繋がりにくい広告の予算を削減するなどで、より費用対効果の向上に繋がります。
来店コンバージョンは、レポートとして表示でき、キャンペーン、広告グループ、キーワード、商品グループ(ショッピング広告の場合)の各レポートの「すべてのコンバージョン」列に追加されます。
データ表に来店コンバージョンのデータを表示させる方法
以上で、すべてのコンバージョン列がレポートに表示されるようになります。
これらはデータ分割して確認も可能で、キャンペーン、広告グループ、キーワードのいずれかで「分割」アイコンを選択します。
分割メニューから「コンバージョンの発生元」を選択すると「来店」のセグメントに分類して確認できるようになります。
では実際に来店コンバージョンを活用するためにはどのようなことが必要なのでしょうか?
ここでは来店コンバージョンの活用方法を解説していきます。
1つ目は来店コンバージョンの価値を定義することです。
コンバージョンの価値の計算式は以下の通りとなります。
来店コンバージョンの価値 = 店舗での平均コンバージョン率×店舗での平均注文額
来店コンバージョンの価値を定義しておくことで、より正確な運用ができるようになります。
参考:来店コンバージョンの価値について – Google 広告 ヘルプ
来店コンバージョンの計測期間というのは、広告でアクションがあってからコンバージョンが計測されるまでの期間です。
デフォルトでは30日間で設定されているので、実際の数値に近いところでカスタム設定しましょう。
Google広告のヘルプでは、スマート自動入札を利用している場合は7日に設定するのを推奨しています。
参考:来店コンバージョンの計測期間について – Google 広告 ヘルプ
来店コンバージョンを計測している場合は、来店コンバージョンをコンバージョン列に入れることで来店重視のスマート自動入札を利用することができます。
さらに来店コンバージョンの価値を設定しておくことで、より精度の高い機械学習を利用することが可能になります。
参考:来店重視のスマート自動入札について – Google 広告 ヘルプ
来店コンバージョンを活用すると、Web広告の実際の効果を検証できます。
これまでWeb広告の実店舗への効果はわかりにくいものでしたが、来店コンバージョンにより効果が検証できるようになりました。
ユーザーは来店する際に、Webで情報収集し来店することも多いため、Web広告によって来店を促す効果があります。
来店コンバージョンを活用することによって、どのような広告が多くのユーザーの来店につながるかの効果を検証できるため、広告の費用対効果の向上も見込めます。
店舗集客ビジネスをしているという方は、ぜひ来客コンバージョンを活用し集客を加速させましょう。