ディスプレイ広告とは?リスティング広告との違いやターゲティング方法を紹介

ディスプレイ広告とは、Webサイトを閲覧中やアプリを使っている時に、目に飛び込んでくるバナー広告や動画広告のことです。

数あるWeb広告の中でも、潜在顧客へのアプローチやブランド認知度向上に効果的な広告手法です。よく似た広告にリスティング広告があり、違いがわからない方もいるのではないでしょうか。

この記事ではディスプレイ広告について、リスティング広告との違いやメリット・デメリット、ディスプレイ広告ならではのターゲティング方法についても分かりやすく解説します。Web広告運用に成功したい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事でわかること

  • リスティング広告との違い
  • ディスプレイ広告のメリット・デメリット
  • ターゲティング方法
  • ディスプレイ広告を活用するポイント

ディスプレイ広告とは

ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上に表示される画像や動画を使った広告のこと。Google広告の「Google ディスプレイ ネットワーク(GDN)」では、200万以上のWebサイトやアプリに広告を掲載できます。

ディスプレイ広告は、画像や動画を使用できるため、視覚的に訴求力のある広告を作成できます。そのため多くのユーザーの目に留まりやすく、購買意欲を高めることが可能です。また、リマーケティング機能を利用することで、自社サイトを訪問したユーザーに再度アプローチすることもできます。

ディスプレイ広告は、潜在層へのアプローチやブランド認知度向上に効果的な広告手法です。リスティング広告とは異なる特徴やターゲティング方法を理解し、適切に活用することで、ビジネスの成長に貢献できます。

リスティング広告との違い

ディスプレイ広告とリスティング広告は、どちらもGoogle広告で配信できる広告ですが、いくつかの点で違いがあります。それぞれの違いをまとめると、以下の表の通りです。

項目ディスプレイ広告リスティング広告
配信面Webサイトやアプリ上Google検索結果ページなど
広告フォーマット画像、動画、テキストテキストのみ
配信ターゲット潜在層、興味関心層顕在層、検索ユーザー
ターゲティング方法ユーザー属性、興味関心、行動履歴など検索キーワードの指定
課金方式クリック課金、インプレッション課金クリック課金
クリック単価低い傾向高い傾向

これらの違いを理解することで、それぞれの広告の特性を活かし、目的に合わせた効果的な広告配信ができます。それぞれの違いを以下で解説します。

配信面

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリといった、ユーザーが情報収集やエンタメを楽しんでいる場所に表示されます。一方、リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを検索した際に、検索結果ページに表示されます。

広告フォーマット

ディスプレイ広告は、画像や動画、テキストを組み合わせて、視覚的に訴求力の高い広告を作成できます。これに対し、リスティング広告はテキストのみで構成されるため、シンプルで情報量重視の広告となります。

配信ターゲット

ディスプレイ広告は、潜在層や興味関心層といった、まだ商品やサービスの購入を具体的に検討していないユーザーにもアプローチできます。一方、リスティング広告は、すでに検索を通じてニーズが顕在化しているユーザーにアプローチするため、購買意欲の高い層に効率的に訴求できます。

ターゲティング方法

ディスプレイ広告は、ユーザーの属性、興味関心、行動履歴などを基にターゲティングを行います。これにより、特定の層のユーザーにピンポイントで広告を表示することができます。一方、リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードを基にターゲティングを行います。

課金方式

ディスプレイ広告は、クリック課金とインプレッション課金の2つの課金方式があります。クリック課金は、ユーザーが広告をクリックした際に費用が発生し、インプレッション課金は、広告が表示された回数に応じて費用が発生します。リスティング広告は、クリック課金のみのため、広告が表示されてもクリックされなければ費用が発生しません。

ディスプレイ広告のメリット

ディスプレイ広告には、リスティング広告と比較すると、以下のようなメリットがあります。

  • 潜在層にアプローチできる
  • クリック単価を安くすることができる
  • 画像や動画を使用できる
  • リマーケティングが可能

それぞれ詳しく解説します。

潜在層にアプローチできる

ディスプレイ広告の大きなメリットは、検索意図を持たない潜在層にもアプローチできる点です。リスティング広告は、すでに特定の商品やサービスを探している顕在層をターゲットにするのに対し、ディスプレイ広告は、まだニーズが明確になっていないユーザーにも広くアプローチできます。

例えば、新しい化粧品ブランドを立ち上げた場合、ブランド名や商品名を検索する人はまだ少ないでしょう。しかし、美容に興味のある層にディスプレイ広告を表示することで、ブランド認知度を高め、将来的な顧客へと育成することが可能です。

クリック単価を安くすることができる

ディスプレイ広告は、リスティング広告と比べてクリック単価が低い傾向があります。これは、ディスプレイ広告が掲載されるWebサイトやアプリの広告枠が、検索結果ページに比べて競争率が低いためです。

限られた予算で多くのユーザーに広告を表示できるため、リスティング広告と比べて費用対効果の高い広告配信が可能です。特に、認知度向上やブランディングを目的としたキャンペーンにおいて、効率的に多くのユーザーにリーチできます。

画像や動画を使用できる

ディスプレイ広告は、画像や動画といった視覚的な要素を自由に活用できるため、ユーザーの目を引き、印象的な広告を作成できます。テキストのみのリスティング広告と比べて、視覚的な情報で商品の魅力やサービスの特徴を効果的に伝えられる点がメリットです。

また、動画広告では、商品の使い方やサービスの利用シーンなどを具体的に紹介することで、ユーザーの理解を促進し、購買意欲を高めることもできます。

リマーケティングが可能

ディスプレイ広告ではリマーケティングを用いて、自社サイトを訪問したユーザーや、特定のアクションを起こしたユーザーに再度アプローチできます。

例えば、カートに商品を入れたまま購入しなかったユーザーに対して、リマインド広告を表示することで、購買を後押しできます。また、過去に購入した商品と関連性の高い商品を提案するなど、パーソナライズされた広告配信も可能です。

ディスプレイ広告のデメリット

ディスプレイ広告は、画像や動画を使用できるため、認知されやすいメリットがある一方で、以下のデメリットもあります。

  • CVRが低い
  • 効果測定が難しい

それぞれ解説します。

CVRが低い

ディスプレイ広告は、検索意図を持たない潜在層にも広くアプローチできる反面、ユーザーの購買意欲が低い段階での接触となるため、リスティング広告と比較してクリック率やコンバージョン率が低い傾向があることがデメリットです。

ユーザーは、情報収集やエンタメを楽しんでいる最中に広告を目にするため、すぐに購買行動に移る可能性が低くなります。そのため、ディスプレイ広告では、直接的な購買を促すよりも、ブランド認知度向上や興味関心の喚起を目的とした広告戦略での活用が効果的です。

効果測定が難しい

ディスプレイ広告は、複数のWebサイトやアプリに掲載されるため、広告効果の測定が複雑になるケースがある点もデメリットです。リスティング広告のように、特定のキーワード検索からの流入を計測するだけでは、広告全体の影響を把握することは困難です。

そのため、インプレッション数、クリック率、コンバージョン率などの指標に加えて、ブランドリフト調査やアトリビューション分析などを活用し、多角的な視点から地道に広告効果を評価する必要があります。

ディスプレイ広告のターゲティング方法

ディスプレイ広告では、ユーザー層や状況に基づいたさまざまなターゲティング方法を活用し、最適なユーザーに広告を表示できます。選択できるターゲティング方法は以下の2通りです。

  • ユーザー層のターゲティング
  • 状況に基づくターゲティング

ユーザー層のターゲティングは、広告を閲覧するユーザー(人)に、状況に基づくターゲティングは広告を配信するWebサイト(掲載面)に向けたターゲティングです。それぞれのターゲティングは、さらに細かく分かれています。

これらのターゲティング方法を組み合わせることで、より精度の高いターゲティングが可能になります。例えば、自社サイトを訪問したユーザーの中で、特定の興味関心を持つ層に絞ってリマーケティング広告を表示するなど、よりパーソナライズされた広告を配信できます。各ターゲティングについて、詳しく解説していきます。

参考:Google広告 ヘルプ ディスプレイ キャンペーンのターゲティングについて

ユーザー層のターゲティング

人を対象としたユーザー層のターゲティングは、以下の6つに分かれています。

リマーケティング

自社サイトへの訪問履歴や商品の閲覧、カートへの追加などの特定のアクションに基づいて、過去に接触のあったユーザーに再度広告を配信する方法です。興味関心を示したユーザーへの再アプローチにより、コンバージョン率の向上が期待できます。また、ユーザーに継続購入してもらいたい場合などに、頻繁に広告を配信することで購入を促すこともできます。

アフィニティカテゴリ

Googleがユーザーの興味や関心、ライフスタイルに基づいて分類した130を超えるカテゴリをアフィニティカテゴリといいます。このアフィニティカテゴリからターゲットを設定し、広告を配信する方法です。例えば、「旅行好き」「スポーツ好き」といったカテゴリを選択することで、関連性の高いユーザーに効率的にアプローチできます。

購買意向の強いユーザー

特定の商品やサービスの購入を検討しているユーザーをターゲットに、広告を配信する方法です。例えば、「新しいスマートフォンを購入したい」という意欲を持つユーザー層に、自社製品の広告を表示することで、購買に繋がる可能性を高めます。

ユーザー属性

年齢、性別、地域、デバイスなどのユーザー属性に基づいてターゲティングを行い、広告を配信する方法です。例えば、「20代」「女性」をターゲットとした化粧品広告や、「特定の地域」に住むユーザーに向けた地域密着型のサービス広告などを配信できます。

カスタマーマッチ

自社の顧客リスト(メールアドレスなど)をアップロードし、Googleのユーザーデータと照合することで、既存顧客や既存顧客に類似したユーザーに広告を配信する方法です。顧客との関係性を維持・強化したり、アップセルやクロスセルを促したりする際に有効です。

状況に基づくターゲティング

また、掲載面を対象とした状況に基づくターゲティングは、以下の2通りに分かれます。

コンテンツ

特定のコンテンツを含むWebページやアプリに、ターゲティングして広告を配信する方法です。例えば、「旅行」に関するキーワードを含むページに旅行関連の広告を表示するなど、コンテンツと関連性の高い広告を配信することで、ユーザーの興味を引きつけやすくなります。

手動プレースメント

Googleディスプレイネットワーク(GDN)の中から、広告を表示したい特定のWebサイトやアプリを指定して広告を配信する方法です。自社製品やサービスと親和性の高いWebサイトやアプリに広告を表示することで、効果的なアプローチが期待できます。

ディスプレイ広告活用のポイント

ディスプレイ広告を効果的に活用し、成果につなげるためには、以下の2つのポイントが重要です。

配信する目的を明確にする

ディスプレイ広告を効果的に活用し、成果につなげるためには、まず「何を達成したいのか」という配信目的を明確にすることが重要です。ディスプレイ広告の主な目的は、顧客の獲得と認知度の向上の2種類。選ぶ目的によって、適切なターゲティング方法や広告クリエイティブ、評価指標が変わります。

例えば、新規顧客の獲得が目的であれば、幅広い層へのリーチを重視し、認知度向上を図る広告戦略が有効です。一方、既存顧客へのアプローチが目的であれば、リマーケティングを活用し、パーソナライズされた広告配信を行うことで、購買意欲を高めることができます。

また、ブランド認知度の向上を図りたい場合は、視覚的にインパクトのある広告クリエイティブを作成し、多くのユーザーに印象付けることが重要です。

このように目的を明確にすることで、広告戦略全体の方向性を定め、効果的な広告配信を実現できます。

適切なターゲティング

次に重要なのは、適切なターゲティングです。ディスプレイ広告では、ユーザー層や状況に基づいたさまざまなターゲティング方法が利用可能です。配信する目的やターゲットとするユーザー層に合わせて、最適なターゲティング方法を選択しましょう。

例えば、特定の興味関心を持つユーザーにアプローチしたい場合は、アフィニティカテゴリや購買意向の強いユーザーをターゲティングする方法が有効です。自社サイトを訪問したことのあるユーザーに再度アプローチしたい場合は、リマーケティングを活用します。

また、特定の地域に住むユーザーにアプローチしたい場合は、ユーザー属性を基にしたターゲティングが効果的です。複数のターゲティング方法を組み合わせることで、より精度の高いターゲティングも可能になり、広告成果の向上が見込めます。

まとめ:ディスプレイ広告を活用して潜在層にも広告配信を行おう

ディスプレイ広告は、動画や画像を使って視覚的に効果的な広告を配信できる広告手法です。リスティング広告との違いは、広告費用を抑えて、まだ商品に興味関心のない潜在層に広告を配信できることです。

ディスプレイ広告を効果的に活用するには、配信する目的を明確にして、適切なターゲティングを行うことが重要です。この記事で紹介したメリットやデメリット、ターゲティング方法を理解してディスプレイ広告を運用し、自社商品の認知度の向上や顧客獲得に繋げましょう。

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