品質スコアは、広告の品質を測るための10段階の指標で、広告の品質そのものを表すのではなく改善のために使用します。
広告の品質は管理画面で確認できませんが、品質ランクは確認できるため広告の品質を上げるための判断材料にもなります。
そこでこの記事では、Google広告における品質スコアについて解説します。向上させることで得られるメリットや向上させる方法についても紹介するので参考にしてください。
目次
品質スコアとは、広告やキーワード、ランディングページの品質を表す指標で1〜10の10段階のスコアで表示されます。
キーワード単位で評価され、同じ広告であっても検索したキーワードが異なれば評価も変わり、評価できる十分なデータがない場合は「－」と表示されます。
広告やキーワード、ランディングページの改善点を見つける有益な指標で、広告の品質を高める上で改善する要素の指針になります。
品質スコアは、改善が必要な広告を判定するためのチェックツールで、オークションの評価や広告ランクの算出には使用されません。
広告の品質は管理画面上では確認できないため、品質スコアの低いキーワードを抜き出し原因を対策するというように利用します。
品質スコアそのものを高めることに注力するのではなく、広告の品質を上げるための診断ツールとして活用しましょう。
品質スコアは次の3つの要因をもとに算出されています。
これらの要素は、「平均より上」「平均値」「平均より下」の3つのランクでGoogle広告アカウントの管理画面に示されます。
「平均より上」の項目は、品質が良いということのため改善する必要はありません。「平均値」「平均より下」の項目に注力し、改善していきましょう。
登録したキーワードで表示された広告が、クリックされる可能性を表しています。広告の検索順位をもとに過去のキーワードの検索結果を参考に算出され、数値が高いほど品質スコアも高くなります。
○○％という数字ではなく3段階で表示され、「平均値」や「平均より下」の場合は広告文やキーワードの見直しが必要です。実際のクリック率とは異なるため、実際のクリック率は高いが推定クリック率は低いということもあるため、注意しましょう。
ユーザーが検索したキーワードと広告の関連性の高さを表し、内容がより一致していると判断されると品質スコアが上がります。
例えば、靴を探している場合にかばんの広告が掲載される場合は、検索意図に合っていないと判断されるため品質スコアも低下します。
広告からサイトを訪れたユーザーに、利便性の高いランディングページであるかを表示しています。
具体的には、ページの信頼性やオリジナル性があり、読み込み速度が速い、モバイルファーストであるページの品質は高くなります。
また、読みやすいようなページの構成で、他のサイトにないような便利な機能やオリジナル性があるページであることも大切です。
ここでは、品質スコアを上げるメリットを3つ解説します。
掲載順位は広告ランクの高さによって決まり、広告ランクは「入札単価×広告の品質+広告表示オプション」で決まります。
広告の品質を判断するための指標として品質スコアがあるため、品質スコアを上げると広告の品質も上がり、上位に広告が表示されるようになります。
品質スコアが上がるほどクリック単価は下がります。
そのためクリック単価が低くても上位に表示されやすくなり、低コストで広告を運用できるようになります。
掲載順位が上がると広告のクリック数も増えますが、単価は下がるため費用対効果も上がります。
広告ランクが一定の基準に達した場合は、広告表示オプションが表示されるようになります。
これは見出しや広告文だけでは説明できないような情報を表示できる機能で、広告から直接電話をかけられる、直接商品ページへ到達するなど、より的確にユーザーの検索意図に答えられるようになります。
目的のページに直接リンクさせられるため、コンバージョン率の向上も見込めることもメリットです。
推定クリック率が高いほど、品質スコアが上がります。
「平均より下」または「平均値」の場合は、次の方法で改善しましょう。
広告文の具体性を高め、商品やサービスや独自の強みを強調します。ユーザーが「クリックしたい」と思う広告文であれば、クリック率は上昇します。
送料無料、商品の価格、リピート率○○％など具体的な数字や無料や衝撃、断言などの気を引く言葉を広告文に盛り込みましょう。
また初回限定や期間限定、地域限定、今だけ半額などを広告文に入れるのも効果的です。
具体性を高めると広告のクリック率が下がることがありますが、コンバージョン率は上がることもあります。
広告の最終目標に応じて、最適なパフォーマンスを得られるバランスを見つけましょう。
行動を促すフレーズを広告文に含め何種類か用意して、効果を検証しましょう。
例えば、「送料無料」と「返品無料」や「今すぐお電話を」と「今すぐご予約を」など広告文を変更し、よりクリック率が上がるフレーズを広告文に含めましょう。
広告の関連性は、ユーザーが検索するキーワードと広告の内容の関連性の高さを表します。
関連性が高い広告は、検索意図に沿った広告であるとGoogleに認められたことになります。
広告の関連性が「平均より下」「平均値」の場合は、次の点を改善しましょう。
広告のタイトルや広告文の表現には、検索語句を含めましょう。見出しや広告文、どちらかにしかキーワードが入っていない場合は、広告を見直しましょう。キーワードを含めることで広告の関連性が改善していきます。
同じ広告では対応できないような複数のキーワードが含まれている場合は、テーマ別に広告を分けましょう。
またキーワードを商品別やサービス別などにまとめると、広告の関連性の改善が見込めます。
例えば、化粧品を販売している場合は、固有名詞のキャンペーンを作成し「商品名」や「ブランド名」のグループに分けたり、基礎化粧品のキャンペーンを作成し「化粧水」、「乳液」などのグループに分けたりすることで、より広告の関連性を高められます。
ランディングページの利便性は、広告ランクを左右する重要な項目です。
広告は、クリックしてもらうことが重要ではありません。サイトに訪れたユーザーに商品やサービスを紹介し、コンバージョンへつなげることが最終目標のため、ユーザーにわかりやすいページを目指すことが大切です。
ランディングページの利便性が「平均値」「平均より下」の場合は、次の点を改善しましょう。
広告文とランディングページは一貫性を持たせましょう。例えば、靴を購入したいと思っている場合に、靴のお手入れ方法を紹介したページが表示されるとユーザーにとって利便性が高いとは言えません。
広告文で「靴20％オフ」と表示したのであれば、ランディングページは広告文に対応し「20％オフで購入できる靴」を購入できるページにしましょう。
ページの読み込み速度も大切です。ページの読み込み速度が遅い場合は、ユーザーの離脱率が上がります。
ページの読み込み速度を上げるためには、画像ファイルの圧縮や画像の遅延読み込み（Lazy Load）の活用、コードファイルの無駄の排除などがあります。
ランディングページはモバイル対応させましょう。最近はスマホでサイトを検索するユーザーが多くなっています。モバイルサイトのユーザーは、モバイルでの操作のしやすさをとくに重視します。
Googleのモバイルフレンドリーテストでは、ページをモバイルデバイスで閲覧した場合のパフォーマンスをチェックできます。
品質スコアは、広告の品質を判断するために重要な指標で、品質スコアが上がれば広告の品質が上がる可能性があります。
品質の高い広告は、掲載順位が上がりクリック単価は下がるため広告費用を抑え、より広告の効果を高められます。
品質スコアを上げるためには、クリック率や広告の関連性、ランディングページの利便性などの改善が重要です。
この記事で紹介した方法で改善して品質スコアを上げ、広告の効果を改善していきましょう。
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