リスティング広告のアカウント構造と成果の出るアカウント設計の方法

リスティング広告を運用する場合に最初のハードルとなるのが、アカウント設計です。

リスティング広告は、どんなにいい広告文を用意し予算を設定しても、アカウント設計に失敗するとうまく効果が上がりません。

リスティング広告を運用する前にじっくりと考える必要があり、成果が出ない場合はアカウント設計から考え直す必要があります。

そこでこの記事では、まずアカウント構造の概要を解説します。成果の出るアカウント設計の方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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リスティング広告のアカウント構造

アカウント構造は、4層構造で構成されています。

  • アカウント
  • 各キャンペーン
  • 広告グループ
  • 広告・キーワード

アカウントが一番上の階層となり、すべてを一括で管理します。その中にキャンペーンがあり、各キャンペーンごとに広告グループがあり、またその中に広告やキーワードが入っています。

このアカウント構造は、入れ子の箱をイメージするとわかりやすいでしょう。

アカウント
キャンペーンAキャンペーンB
広告グループ1広告グループ2広告グループ3広告グループ4
広告キーワード広告キーワード広告キーワード広告キーワード

参考:Google広告ヘルプ「Google 広告の構成について

アカウントにおけるそれぞれの役割

アカウント構造を構成する4つの要素には、それぞれ役割がありますので1つずつ紹介します。

アカウント

リスティング広告を運用するための最も大きい階層で、それぞれのキャンペーンをまとめるものです。

基本的には、1つの企業につき1アカウントを作り運用します。自社の商品を複数のドメインでWebサイト作っている場合は、アカウントを分けると管理しやすくなります。

登録すること

  • ログインメールアドレス
  • パスワード
  • 支払情報

キャンペーン

アカウント内では一番大きな階層となり、広告グループをまとめる単位です。1日に使用する予算や配信地域、配信スケジュールを設定します。

1日単位で予算を設定できるのは、キャンペーンのみ。自社が販売する商品やサービスのカテゴリ、ターゲティングによってキャンペーンを分けます。

設定項目

  • キャンペーン名、目標、タイプ
  • 配信ネットワーク(検索、ディスプレイなど)
  • 日予算
  • 入札ルール
  • 配信する曜日や時間帯
  • 配信地域、デバイス
  • 広告表示オプション
  • 配信のスケジュール
  • ターゲット地域の詳細設定
  • 各種ターゲティング(ユーザー属性やオーディエンス)
  • キャンペーン URL のオプション

広告グループ

キャンペーンの中に複数作成でき、キーワードや広告をジャンル別にまとめた単位です。広告グループの中にキーワードと広告文を作成します。

商品やサービスをグループごとに分ける場合や複数のターゲティングを設定する際に活用します。

例えば指輪を販売している場合、「婚約指輪」「結婚指輪」などのキーワードごとに広告グループを作成します。

キーワードや広告文は実際にユーザーに見える部分のため、アカウント設計の中でも重要な部分となります。

設定項目

  • 広告グループ名
  • 広告グループ単位の入札単価(上限クリック単価)
  • 広告文
  • 配信デバイス
  • 各種ターゲティング(ユーザー属性やオーディエンス)

キーワード

広告グループの中にある項目で、自社の商品やサービスに関連した単語やフレーズを登録します。

ユーザーが検索したキーワードに対して登録した単語やフレーズに基づき、広告の配信が決まるため、キーワードの設定はリスティング広告の成果を左右する部分になります。

設定したキーワードとどれくらい一致した場合に広告を配信するかを決めるマッチタイプや、キーワード単位の入札単価を設定することで効果的に広告運用ができます。

広告を配信した後は、データをもとにキーワードの追加や削除、除外を行い効果を上げていきましょう。

設定項目

  • 登録キーワード
  • 登録キーワードのマッチタイプ(完全一致、フレーズ一致、(絞り込み部分一致)、部分一致)
  • キーワード単位の入札単価
  • 除外キーワード

広告文

広告グループの中の広告で実際に配信される広告文のことです。ユーザーがよりクリックしたくなるような広告文を設定します。

検索されたキーワードに応じて、それに関連した広告文が配信されます。広告グループ1つにつき複数の広告文を設定できます。

設定項目

  • 広告名
  • 見出し
  • 説明文
  • パス
  • リンク先URL

キャンペーン設計のポイント

キャンペーンは広告グループをグルーピングして作成します。

お互いに関連性のある広告グループをまとめ、内容に合った共通のキーワードで運用することが効果的です。

またキャンペーンは計画的に整理することも大切です。広告を運用し始める前にキャンペーンを設計しましょう。

後からキャンペーンを分類しなおすと、蓄積したデータが失われ広告の成果に影響が出る場合があります。

ここではキャンペーン設計のポイントを紹介します。

予算やターゲットによって分ける

キャンペーンによって予算やターゲットが設定できます。

多くの広告グループを1つのキャンペーンに集めすぎると、1つの広告グループの検索ボリュームが大きい場合、そこに予算が集中し他のグループでは予算が足りず広告がまったく配信できなくなります。

その場合はキャンペーンを分け、予算を適切に配分することで他の広告も表示できるようになります。

キャンペーンは、商品名で検索するユーザー、安い価格を求めるユーザー、購買意欲の高いユーザーなど、広告を配信したいターゲットごとに分けることも可能です。

また広告を配信する曜日や時間帯、地域のターゲティングも設定可能なため、例えば地域限定キャンペーンなどの場合に適切なターゲットに広告が配信されるようになります。

ターゲットによってキャンペーンを分けることで、訴求したい内容に合わせた広告を設定できます。また、より注力したいターゲットに予算を配分することで効果的に広告の配信も可能です。

クリック単価と予算のバランスを考える

キャンペーンを細かく分けすぎると、管理する日予算が少なくなります。予算が少ない場合は、管理が難しくなるため予算とのバランスを考えながら分けましょう。

また、日予算と上限クリック単価のバランスを考慮し、キャンペーン設計することも重要です。

例えば、キャンペーンの日予算を2,000円、キーワード10個、上限クリック単価を500円に設定した場合、獲得できるクリック数は4となり4回しか広告を配信できません。

獲得数を上げるためには、日予算を上げる、もしくは上限クリック単価を下げる必要があります。

参考:Google広告ヘルプ「広告グループでアカウントを整理する

広告グループ設計のポイント

広告グループには、キーワードや広告文を設定します。ユーザーに的確な広告を表示するためには、関連性のある広告を広告グループにまとめ、内容のあった共通のキーワードごとに分けて運用すると効果的です。

ここでは、広告グループ設計のポイントについて紹介します。

キーワードのテーマによって分ける

テーマが異なるキーワードを1つの広告グループにまとめると、キーワードに合った広告文を表示できない可能性があります。

例えば、「結婚指輪 費用」と「結婚指輪 人気」では、ユーザーの求めるものは違います。

このように、同じグループ内に異なるテーマのキーワードがあると、結婚指輪の費用を調べたいユーザーに人気の結婚指輪の広告が配信される可能性があります。

キーワードのテーマが異なる場合、キーワードと広告の関連性が低くなるため、検索順位も上がりにくくなります。

キーワードのテーマによって広告グループを分けましょう。

複数の切り口の広告文を作成する

異なる切り口の広告文を複数作成しましょう。1つの広告グループにつき3つ以上の広告文を設定することが理想です。

Google広告では、設定した複数の見出しや広告文の中から、機械学習によって適切な広告文を選びユーザーに表示します。

広告文はたくさん設定できますが、多すぎるとデータが分散するため管理しにくくなります。

例えば、検証したい要素だけを変更した広告文を複数作成し効果を検証すると、より効果的な広告文を作成できるようになります。

参考:Google広告ヘルプ「広告グループでアカウントを整理する

まとめ:リスティング広告はアカウント設計が最重要

リスティング広告で効果を上げるためには、アカウント設計が最も重要です。アカウント設計のポイントは、広告運用のしやすさやユーザーの検索意図と広告がマッチするか、広告の予算をうまく配分できるかなどです。

しかし、Googleが推奨するアカウント設計は、いかにシンプルにまとめ、機械学習しやすいアカウントを作成するかです。細かく分けすぎるのも良くありません。

アカウント設計は、広告運用をはじめるときにしっかりと考えるべきもので、後から変更すると蓄積したデータなどが失われる可能性もあるため、じっくり検討しましょう。

広告運用をはじめたら効果を検証し、リスティング広告の効果が上がらない場合はアカウント設計を見直して見てください。

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