成果に繋がる除外キーワードの選び方とは?設定方法とマッチタイプも解説

リスティング広告は設定したキーワードだけでなく思わぬキーワードでクリックされることもあります。

コンバージョンに繋がるクリックならいいのですが、コンバージョンにも繋がらずクリックされるだけの場合、広告費用がかさむ原因になります。

そのような場合に設定するのが除外キーワードです。

除外キーワードを設定すると、設定したキーワードで検索したユーザーには広告が配信されません。

成果の見込みの薄いユーザーに広告を配信しないことで、広告の成果の向上が見込めます。

この記事では、除外キーワードの概要や選び方、設定方法などを紹介します。リスティング広告のパフォーマンスをもっと上げたいという方はぜひ参考にしてください。

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除外キーワードとは

特定のキーワードで検索したユーザーに、広告を表示させないようにする機能です。

例えば、「無料」と検索するユーザーは購買意欲が低いため除外キーワードに設定した場合、「無料」を含めたキーワードで検索したユーザーには広告が表示されません。

除外キーワードを設定することで、広告主が意図しないキーワードで広告が表示されクリックされることを防ぎ、パフォーマンスを改善できる可能性があります。

除外キーワードの設定による効果

除外キーワードを設定すると、次のような効果があります。

コンバージョン単価の改善

除外キーワードを設定することで、コンバージョンに繋がりにくい検索語句でのクリックがなくなり、質の高いクリックが集まるようになります。

1回のクリックがコンバージョンにつながる機会が増えるため、コンバージョン単価も下がり、広告の費用対効果が上がります。

クリック率の向上

広告に関連性のないキーワードで広告が表示されても、広告に興味がないユーザーはクリックしません。

無駄な広告表示を減らし、広告をクリックする可能性の高いユーザーへ配信を増やせばクリック率の向上に繋がります。

クリック率の向上は、広告の品質を評価するための品質スコアの評価基準にもなっているため、クリック率の改善により、品質スコアも改善し掲載順位の向上やクリック単価の改善にも繋がります。

除外キーワードのマッチタイプ

除外キーワードはマッチタイプの種類によって、影響する範囲が大きく異なります。

完全一致<フレーズ一致<部分一致の順に、除外される範囲が大きくなります。

除外キーワードとマッチタイプの関係:除外キーワード(ランニングシューズ)

検索語句完全一致フレーズ一致部分一致
青 テニスシューズ
ランニングの靴
青 ランニングシューズ
シューズ ランニング
ランニングシューズ

〇=配信される

☓=配信されない

完全一致

完全一致は、登録している除外キーワードと完全に一致した語句で検索された場合、広告が表示されません。

例えば、「ランニングシューズ」を除外キーワードとして設定している場合、「青 ランニングシューズ」と検索したユーザーには広告が配信されます。

青いランニングシューズを検索するユーザーを除外したい場合は、「青 ランニングシューズ」を除外キーワードとして設定する必要があります。

フレーズ一致

登録している除外キーワードが、ユーザーの検索語句内ですべて同じ語順で使用されている場合に広告が表示されなくなります。

例えば、「ランニングシューズ」を除外キーワードに設定している場合は、「シューズ ランニング」のように語順が異なると広告が配信されます。

検索に別の語句が含まれている場合でも、語順が同じであれば広告は配信されません。

部分一致

登録している除外キーワードが、ユーザーの検索語句に含まれている場合に広告が配信されなくなります。

キーワードの語順は関係なく、最も除外される範囲が大きくなります。部分一致やフレーズ一致では、1字除外はしないようにしましょう。

例えば、「車」を除外すると、自動車、自転車、一輪車などがすべて除外の対象になります。また「車」の文字が入った地名なども除外される可能性があります。

参考:Google広告ヘルプ「除外キーワードについて

除外キーワードの選び方

キーワードを選ぶ基準としては、次のような項目があります。

サービスと関係ない検索語句

広告を出している商品サービスと無関係や成果の発生から遠いキーワードは除外の対象です。

例えば、スニーカーやパンプス、ビジネスシューズなどの販売が中心で、ランニングシューズの取り扱いがないシューズショップを運営している場合でも、「ランニングシューズ」と検索したユーザーに広告が配信される可能性があります。

ランニングシューズが欲しいユーザーに、ランニングシューズの取り扱いのない自店舗の広告が表示されてもクリックされる可能性は低くなるため、「ランニングシューズ」は除外の対象となります。

また、高級商品を扱っている場合、「激安」「格安」「最安値」などのキーワードで検索するユーザーに商品が売れる可能性は低くなるため、こちらも除外の対象です。

このようにサービスの意図と反する語句も除外キーワードの候補になります。

対象地域外の検索語句

地域密着型のサービスの場合、対象外の地域の検索語句も除外の対象です。

例えば、大阪でカギのレスキューサービスをしている場合、東京で広告が表示されても成果が発生する可能性は低くなります。

サービスの対象地域がある場合は、対象外の地域名を除外の対象にしましょう。

成果の悪いキーワード

一定期間広告を配信していると、クリックされても成果に繋がりにくい検索語句がわかってきます。

クリック単価が通常よりも高い、費用がかかっているにも関わらず成果が発生しない検索語句は成果の悪いキーワードになります。

一般的に、ビッグキーワードは成果に繋がりにくい傾向があります。例えば、「ランニングシューズ ランキング」と検索するユーザーよりも、「ランニングシューズ 24㎝ ナイキ」と検索するユーザーの方が成果が発生する確率が高くなります。

しかし、すべてのキーワードを機械的に除外すると、機会損失となる可能性があります。効果を検証しつつ設定しましょう。

競合他社のサービス名

キーワードを部分一致で設定している場合、自社の広告が競合他社の社名やサービス名で広告が表示される場合があり、その企業から除外を持ちかけられることがあります。

競合他社の社名やサービス名を、フレーズ一致や部分一致の除外キーワードに設定しましょう。

完全一致で除外すると、掛け合わせで検索された場合に広告が配信される可能性があります。

除外キーワードの設定方法

管理画面から設定する方法や、キーワードリストの活用方法を紹介します。

特定の広告グループだけに適用したい場合などは、広告グループ単位で除外の設定を行います。

除外する単位を細かく分けすぎると管理に手間がかかるため、キャンペーン単位、広告グループ単位など必要に応じて使い分けましょう。

検索語句から除外する方法

実際に表示された検索語句から設定します。検索語句は、登録されてすぐの場合は、表示されない可能性もあります。

  1. Google広告の「キーワード」タブから「検索語句」をクリック
  2. 検索語句一覧から、除外キーワードとして登録したい検索語句にチェックを入れる
  3. 「除外キーワードとして追加」をクリック
  4. 登録するキャンペーン、広告グループを選択
  5. 除外キーワード記入欄に、1行に1つずつマッチタイプの記号をつけて入力
  6. 「保存」をクリック

登録先のキャンペーンや広告グループは変更できません。マッチタイプは完全一致がデフォルトですが、記号を追加することで変更できます。

マッチタイプ表記方法
完全一致[]でキーワードを囲む
フレーズ一致””でキーワードを囲む
部分一致キーワードのみ

マッチタイプを設定し保存すると完了です。

除外キーワードリストから除外する方法

除外キーワードリストを使用すると、キャンペーンをまたいで一括して管理できるようになります。

除外キーワードリストを使用しない場合、キャンペーンに1つずつ設定する必要があります。

手動での設定は、設定の抜けがあったり、記入に時間がかかったりと効率が悪くなります。業務効率の改善のためにも除外キーワードリストの活用がおすすめです。

まずは、除外キーワードリストを作成する方法を紹介します。

  1. Google広告の管理画面から「共有ライブラリ」を選択
  2. 「キャンペーン除外キーワード」を選択
  3. 青いプラスボタンをクリック
  4. 除外キーワードをマッチタイプの記号を入れて入力
  5. 「新規または既存のリストに保存する」のチェックボックスをオン
  6. 任意のリスト名を入力
  7. 「保存」をクリック

キャンペーンを新しく作成する場合は、リストへの紐づけを忘れないようにしましょう。除外キーワードを登録していても、紐づけしなければ除外されません。

  1. 管理画面のツールアイコンをクリック
  2. キャンペーンに適用する除外キーワードリスト横のチェックボックスをオン
  3. 「キャンペーンに適用」をクリック
  4. 除外キーワードリストを適用するキャンペーンを選択
  5. 「保存」をクリック

除外キーワードの注意点

除外キーワードをうまく活用するためには次のような注意点があります。除外キーワードの捉え方や設定に関するもののため、設定する際には注意しましょう。

情報収集語句の扱い

情報収集語句とは、「wiki」「画像」「〜とは」「意味」というような、情報を収集するために検索している可能性が高い語句です。

情報収集語句は、成果に繋がりにくいため除外キーワードに含める必要があります。

しかし、自社の商品やサービスに興味を持って検索している可能性もあります。

成果につながる可能性もあるため、すぐに除外せず、ある程度広告を運用し慎重に成果を検証してから行いましょう。

除外キーワードは類似パターンがない

類似パターンとは、完全に一致しないキーワードでも検索意図が同じで類似している検索語句であれば、広告の配信対象となる可能性がある、Google広告のシステムです。

除外キーワードには、類似パターンがありません。

例えば、部分一致で「花束」を除外した場合、「赤い花束」の検索語句では広告は配信されませんが、「赤い花」では広告が配信されます。

検索意図が同じであっても除外キーワードに一致しない場合は、広告配信の対象となります。

除外キーワードの登録には上限がある

除外キーワードは無限に設定できるわけでありません。登録数は次のように上限があります。上限をオーバーすると登録できなくなるため、注意が必要です。

上限数
キャンペーン10,000個
除外キーワードリスト1つのリストにつき5,000個
除外キーワードの共有リスト1つのアカウントにつき20個
ディスプレイネットワークキャンペーンと動画キャンペーン5,000個まで

登録できない記号がある

検索語句として使用できても、除外キーワードには登録できない記号があります。

次の記号を使用した場合はエラーメッセージが表示され使用できません。

「, ! @ % ^ () = {} ; ~ ` <> ? \ |.」

また機種依存文字も同様に登録できません。

17語以上の語句は除外されない可能性がある

検索語句が長すぎる場合は、広告が配信される可能性があります。

17語以上のキーワードでユーザーが検索した場合、17番目以降に除外キーワードが使用されている場合は、広告が配信される可能性があります。

例えば、「ランニングシューズ」を除外キーワードとしている場合、次のように検索した場合は17番目の単語のため広告が表示される可能性があります。

「ナイキ アディダス マラソン 陸上 速い 24センチ 幅広 軽い 柔らかい 痛くない 青 割引 セール 安い わけあり 明日届く ランニングシューズ」

しかし、次の場合は「ランニングシューズ」が16番目の単語になるため、広告は表示されません。

「ナイキ アディダス マラソン 陸上 速い 24センチ 幅広 軽い 柔らかい 痛くない 青 割引 セール 安い わけあり ランニングシューズ 明日届く」

基本的に長い検索語句で検索されることは少なくまれなケースではありますが、なぜか広告が配信されるという場合は、理由の1つとして考えられると把握しておきましょう。

まとめ:除外キーワードを設定して効果改善

除外キーワードを設定することにより、成果の見込みの薄い検索語句で検索したユーザーに広告が配信されなくなります。

成果の見込みの高いユーザーに絞って広告を配信できるため、広告の効果が改善できるようになります。

除外キーワードの設定には、日々検索語句を検証し、除外するキーワードを選ぶ必要があります。

ぜひこの記事を参考に適切な除外キーワードを選び、広告の効果を改善していきましょう。

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