これからリスティング広告を初めてみたいけど、どのぐらいの費用がかかるか分からないという人も多いのではないでしょうか。
また、費用対効果が合うかも前もって知っておきたいですよね。
そこでこの記事ではリスティング広告の費用の仕組みから費用相場、費用対効果までを紹介していきます。
これからリスティング広告を始めたいという人は、ぜひ参考にして下さい。
目次
リスティング広告はユーザーが検索した結果をもとにページの上位に表示されるテキスト型広告で、検索連動型広告とも呼ばれています。
リスティング広告は、費用の仕組みを正しく理解していないと広告費はかさむが売上につながらないという場合もあります。
まずは、リスティング広告の費用の仕組みを解説します。
リスティング広告は、掲載そのものには費用が発生しません。広告がクリックされてはじめて費用が発生します。
広告1クリックあたりの平均費用であるクリック単価（CPC）はオークションで決まり、費用の相場は業界や時期、媒体によって異なります。
広告をクリックした熱い購買層にのみ広告費用をかけられるので、広告にかかる費用が成果に連動しやすく費用対効果が高いことがメリットです。
検索ボリュームによっては想定以上にクリックされ、広告費が多額になることがあることもあります。どのようなキーワードで広告を表示させるのかの見極めが大切です。
リスティング広告では、1日あたりの予算と月間予算の設定ができます。リスティング広告は少額からのスタートも可能。
Googleの公式サイトでも少額でのスタートを推奨しています。
おすすめ: 少額から始めましょう初めてご利用になる場合、1 日の予算は 1,000～5,000 円程度をおすすめします。新しい予算を適用したら、アカウントでキャンペーンの掲載結果を毎日確認します。 |
引用：Google広告ヘルプ「入札単価と予算の設定」
一度決めた予算はいつでも調整可能。日々の広告のクリック状況を見ながら予算調整もできます。
また1日の予算は、クリック数によって指定する額の2倍まで超過することがあります。例えば、1日の予算が1,000円の場合は2,000円まで超過する可能性があります。
月の予算額は、1日の予算額の30.4をかけたものとされ、1日の予算が1,000円の場合1ヶ月の請求金額の合計が30,400円を超えることはありません。
予算の上限に達すると、広告は配信されなくなります。予算を使い切ってしまいがちの場合、予算の設定から推奨予算が表示されます。過去15日間の掲載結果を分析し、表示されるので参考にしましょう。
リスティング広告出稿には、次のような費用がかかります。
順番に解説します。
リスティング広告を出稿するための費用の相場は、月20〜50万円程度です。
リスティング広告は、クリック課金型なので市場規模やキーワードなどにより変動します。10万円程度からはじめられることもありますが、中には100万円以上かかるケースもあります。
リスティング広告は、キーワードやターゲット、地域などが細かく設定できるため予算に合わせて広告費を決めることも可能です。
かかる費用を想定し、広告費を設定しましょう。
リスティング広告の運用代行を依頼すると初期費用がかかる場合があります。
初期費用に含まれるものは、広告配信までの準備にかかる費用です。
具体的には
以上の作業が初期費用に含まれることが多いです。
これらの作業が完了している場合は、初期費用の交渉ができる場合もあります。また、代行会社によっては運用代行手数料に含まれている場合もあります。
依頼する際には初期費用について確認しましょう。
リスティング広告の運用代行費用の相場は、広告費の約20％です。
例えば広告費用を20万円かける場合の手数料は4万円になります。
つまり、広告費用に20万円かけたい場合は、広告費用20万円に加えて運用代行手数料4万円の合わせて24万円が必要ということになります。
運用代行手数料に含まれる作業は、広告代理店によって異なります。
代表的な作業内容の例は下記のようになります。
運用代行手数料にどこまでの範囲が含まれているかを、依頼前に確認するとトラブルを防げます。
広告に出稿するLPを持っていない場合はLP制作費も必要になります。
LPの制作費用は1万〜100万までかなり幅があります。
お試しで出稿する場合は簡易的に1万円のものを使用しても問題ありませんが、本格的に取り組む場合は50万以上をかけてしっかりしたLPを作るのがおすすめです。
リスティング広告の成果は運用はもちろん、LPの質にも大きく左右されるため、質の低いLPを使用すると広告費を無駄遣いすることになります。
リスティング広告代理店に運用代行を依頼した場合、料金形態は次の3種類です。
それぞれの特徴とメリット、デメリットを解説します。
手数料率は、広告費に応じて金額が決まることで、多くの広告代理店が採用している方法です。
費用の相場は月額広告費の20％ですが、中には5〜10％ということも。広告にかけた費用分のみ手数料が発生することがメリットです。
デメリットは、広告費が高くなると手数料も上がるため、成果に見合わない予算の増加を提案される、予算ギリギリまで広告費を使われることがある点。また、手数料の下限を決めている代理店もあるため、広告費が割高になる可能性もあります。
広告費に関わらず一定の手数料が発生する方法です。広告費が多額になった場合も手数料は変わりません。運用額をステージごとに分け、手数料を設定している代理店もあります。例えば、広告費10万円までは一律3万円、20万円以上であれば5万円など。
メリットは、多額の広告費が発生した場合でも手数料は一定なので、余計な費用がかからないことです。
デメリットは、代理店の成果に関わらず手数料は一定のため、代理店のモチベーションが上がりにくいことです。また、広告費用が少額の場合は、手数料が割高になります。
広告の配信成果に応じて費用が決まる方法です。成果報酬型は、成果が発生した場合にのみ費用が発生するので費用対効果が明確です。
成果報酬型の代理店は、広告運用に自信があることが多く、代理店によってはコスト以上の成果が上がる可能性もあります。
しかし、成果を上げるために、受注につながらないコンバージョンを増やそうとしたり、資料請求など発生しやすい成果の設定を求められたりする場合も。
リスティング広告の出稿には月20〜50万円程度の費用が必要です。クリック課金制のため費用には幅があります。
リスティング広告の出稿費用の相場は30万円前後。広告運用代理店では最低申込金額が決まっていることがあり、最低申込金額を30万円としている代理店も多いためこの金額を相場としています。
あらかじめ相場に近い金額を予算として想定しておくと、想像以上に広告費がかさむという事態を避けることが可能です。
しかし、リスティング広告は成果の数値を確認しながら、リアルタイムで予算の調整ができるため、広告運用をしているうちに費用が合わないという問題が起こることも。予算から広告運用を考えると運用が難しくなります。
リスティング広告の広告費は、目指したい目標値から逆算して決めることがポイントです。
具体的には、次のような点から決めます。
順番に解説します。
目標CPA（コンバージョン単価）やコンバージョン数が明確なら計算式に合わせ広告費を決められます。CPAとは、コンバージョン1件あたりの獲得単価のことです。
| 目標CPA×コンバーション数＝広告費の予算 |
簡単にCPAを決める方法は、売上単価から原価・人件費・確保したい利益を差し引いてCPAとすることです。
目標CPAとして、この数値を守ることで確実に利益を上げられるようになります。
リスティング広告のクリック単価とは、1クリックあたりの平均費用のことです。
リスティング広告は広告がクリックされるごとに費用がかかる「クリック課金制」の広告です。1クリックあたりの単価は、商品やサービスの内容、市場規模や時期によって異なります。
Googleキーワードプランナーで目安となるクリック単価の確認が可能。想定するコンバージョン数から必要なクリック数を算出し、広告費の予算を計算できます。
| クリック単価×クリック数＝広告費の予算 |
平均クリック単価が高い場合は、広告予算は高くなります。クリック単価の上限をあらかじめ決めておくことで、予算超過を防げます。
広告費の算定は素人には難しく、時間がかかってしまいます。しかし、費用の算定にばかり時間をかけていては肝心のキーワードの選定や広告の内容や広告文にかける時間が少なくなります。
広告費がなかなか決められない場合は、代理店に相談するのがおすすめです。代理店はリスティング広告の運用のプロなので、クリック単価や予算などの業界の事情を熟知しています。
プロに相談することで予算の算定には時間をかけないで、広告の内容に力を注げるのでより高い広告効果が期待できます。
広告費を抑えるためには、少ないクリック数で効果を上げるための広告を配信することがポイントです。
費用対効果の高い広告を配信するためには、次のポイントに気をつけましょう。
除外キーワードとは、広告を配信しないように設定するキーワードのことです。
リスティング広告を配信し始めたばかりだと意図しないキーワードで広告が表示されることがあるので、除外キーワードを設定して余計な広告の配信を防ぎます。
たとえば、東京でカフェを経営している場合。大阪と除外することで「カフェ 大阪」と検索した場合は広告が表示されないように設定して無駄にクリックされることを防ぎます。
成果に繋がる除外キーワードの選び方とは？設定方法とマッチタイプも解説>>
Googleは検索キーワードに対して一致率が高いキーワードを優先して表示するルールがあります。キーワードを設定する際には、マッチタイプも設定する必要があります。マッチタイプとは、どのような検索ワードまで広告を配信させるかの範囲を設定することです。
キーワードに設定できるマッチタイプは次の4種類
完全一致＜フレーズ一致＜部分一致の順にターゲットとなる範囲が広くなります。
部分一致のキーワードは広告が表示される対象の範囲が広く、広告費用がかさみがちです。熱い購買層以外にも広告が表示されるため、コンバージョン率は低くなる可能性がありますが、想定外の新規キーワードを発掘できる可能性もあります。
キーワードのマッチタイプを絞ることでコンバージョン率を上げられる一方、クリック単価は高騰する可能性があるので、うまくバランスを取る必要があります。
Googleのルールを理解し、正しくマッチングできているかを判断しましょう。
リスティング広告のキーワード選定方法を解説！マッチタイプや改善方法も紹介>>
品質スコアとは、リスティング広告のキーワードごとに決まります。
広告の掲載順位は、「入札単価×広告の品質＝広告ランク」で決まり、広告の品質が向上すると、入札単価が低い場合でも広告ランクが上がり広告枠内の上位に表示されます。
そのため広告の品質を上げることで、広告費用を抑えることが可能です。
広告の品質は品質スコアから推定することが可能です。
品質スコアを向上するためには、
以上の3点がポイント。
推定クリック率が高いほど、検索ユーザーにとって魅力的な広告ということになります。クリックしたくなるような広告文、お買い得な販売価格などの自社ならではの訴求ポイントを探しましょう。
広告文とランディングページの内容が合っているかも重要です、またランディングページのボタンの位置や入力フォームはユーザーにとって利便性が高いものかを確認しましょう。
またキーワードと広告文の関連性も品質スコアを上げるためには大切です。広告文には、キーワードを含めるようにしましょう。
品質スコアとは？広告の品質との違いや向上させる方法を紹介>>
Google広告やYahoo！広告は配信地域を絞って出稿できます。配信地域を絞ることで特定の地域に広告効果を浸透させることが可能です。
より広い範囲で広告を浸透させたい場合は、地域を絞らない方が広範囲で広告を配信できます。しかし、実店舗がある場合は、実店舗がある地域に広告を配信することで広告費用を抑えつつ、効率よく広告効果を上げることが可能です。
広告費を抑えるためには配信ターゲットを絞りましょう。
配信ターゲットは、年齢・性別・世帯年収などの項目があります。例えば、東京の美容整形の場合、20歳以上の女性をターゲットに広告を配信することも可能です。コンバージョンにつながるキーワードを検索している層を直接ターゲットにすることでリスティング広告の費用対効果を上げられます。
広告運用はターゲットを絞り過ぎないことが良いとされていますが、少額の運用の場合はあまり良い効果が期待できません。幅広い層に認知させることはできますが、直接コンバージョンにつながる率が低いので直接的な成約につながりません。
そのため広告費を抑えるためには、直接コンバージョンにつながるターゲットに絞って広告を出稿しましょう。
手動入札をしている場合はクリック単価を下げるのも一つの方法です。
クリック単価を下げることでより多くのユーザーが流入するようになりますが、場合によってはコンバージョン率が下がってしまう可能性があるので注意が必要です。
また極端にクリック単価を下げてしまうと表示回数が減ってしまい、予算を十分に使い切れない可能性もあります。
広告費のシミュレーションをするにはCVRとクリック単価を知った上で目標の獲得数を決める必要があります。
ここでは3つの求め方とシュミュレーション方法を紹介します、
CVRはサービスの質やLPの質、運用方法によっても大きく変わるため平均のCVRを知ることはあまり意味がありません。
ただ一般的にtoCのビジネスであれば3〜8%になることが多いので、3%、5%、8%の3パターンを作っておくのがおすすめです。
次にクリック単価ですが、これは業界によっても大きく異なるので、キーワードプランナーで調査しましょう。
出稿するキーワードを決めたら、キーワードプランナーに登録します。
そうするとクリック単価の低額帯と高額帯を知ることができます。
最後に目標の獲得数を決めます。1ヶ月にどのくらいの問い合わせが欲しいのか、どのぐらいの問い合わせであれば対応しきれるのかを明確にします。
たとえば、1ヶ月に30件の問い合わせが欲しくて、クリック単価が100円の場合は以下のようになります。
広告費＝30÷CVR×100
CVR＝3%の場合は10万円
CVR＝5%の場合は6万円
CVR＝8%の場合は3.7万
のようになります。
リスティング広告は、広告がクリックされるごとに費用が発生します。そのため思った以上に広告がクリックされ、費用がかさむリスクもあります。
ここでは、リスティング広告のリスクを抑えるためにできることを解説します。
クリック課金制の広告であるリスティング広告は、撤退ラインを決めておくことでリスクを抑えることが可能です。
CPAが高騰する、コンバージョンが獲得できないときにはこれ以上許容できないというラインを決めておきましょう。
成果がでないままダラダラ広告配信を続けることは費用がかさむ原因になるので、あらかじめ具体的な数字を決めておきましょう。
リスティング広告はすぐに効果が出ることは少ないので、最低3ヶ月は仮説検証を続けていきましょう。
リスティング広告は、まず少額から始めることをおすすめします。
初動の段階ではデータが少ないため、いきなり広告費をかけても十分な成果が出ない可能性があります。
なので少額でスタートして、どのような訴求が刺さるのかなどをしっかり把握から金額を増やしていくと失敗する可能性が高くなります。
リスティング広告は、適切なキーワードを選定し、日々予算を調整するなどの分析や検証を行うことで高い費用対効果を発揮します。
ここでは費用対効果の計測方法や他の広告との費用対効果の比較を解説します。
リスティング広告での費用対効果は「ROAS」で成果の割合を判断します。
| ROAS(％)＝広告経由の売上高÷広告費×100（％） |
ROASとは、広告費に対して得られた売上を％で表したものです。ROASを見ることで、広告費の何％の売上が上がったかがわかります。
例えば、広告費が3万円でその広告経由の売上が6万円の場合、ROASは200％。広告費を2万円にできれば、ROASは300％になり費用対効果が上がったことになります。
広告費を削減し、コンバージョンが増えれば広告の費用対効果が上がります。
ROASは高ければ高いほど広告から得られた売上が多いということになり、費用対効果が高いと判断されます。
SEO対策やMEO対策などの他のWEB広告とリスティング広告の費用対効果について比較します。
リスティング広告は、ユーザーが検索した検索結果に連動して検索エンジンに表示される広告です。例えば、例えば大阪でお好み焼き店を開いた場合、「大阪 お好み焼き」と検索した人に対して広告を出すことができます。
リスティング広告は、広告を掲載するだけでは費用は発生せず、クリックされるごとに費用が発生します。1ヶ月にかかる費用の相場は30万円程度です。
広告をクリックした熱い購買層にのみ広告費用をかけられるので、費用対効果が高いことがメリットです。リスティング広告は、課金するとすぐにWEBサイトが広告スペースに表示されます。表示される順位は一番高く、Googleマップよりも上になります。
MEO対策は、マップエンジン最適化のこと。検索するユーザーは、今すぐお店に行きたいという「今すぐ客」が多く、検索結果をもとにすぐに行動する可能性が高くなります。そのため、予約が増える、お問い合わせが増えるなど直接コンバーションする率が上がり、広告効果がすぐに出やすいのが特徴です。
MEO対策はすぐに広告の成果が出る場合もあり、高い集客力があります。費用対効果は非常に高く、実店舗がある場合は最もおすすめな集客方法です。
MEO対策にかかる費用の相場は、月額3〜5万円。MEO対策に成功すると、グーグルマップのすぐ下にサイトが表示されます。SEO対策をしたポータルサイトや口コミサイトよりも上位に表示されるため、ユーザーに効果的にアプローチできます。
MEO対策の費用相場は？代理店や業者に依頼した場合の費用対効果も解説>>
SEO対策は、検索エンジン最適化のこと。SEO対策がうまくいくと自然検索で上位表示されるようになります。自然検索で上位表示されたサイトは、リスティング広告よりもクリックされる確率が高くなります。SEO対策は、ライバルが多く専門業者に依頼する場合、費用が高額になる傾向があります。
SEO対策を業者に依頼した場合、かかる費用は1サイトあたり20〜200万円。成果報酬型の場合、1KWにつき数万円〜数十万円かかります。
成果が出るまでに時間がかかり、大きいサイトや競合が強いKWでは上位表示が難しいSEO対策ですが、上位に入ることができれば長期的に安定した効果を得ることも可能です。
SEO対策の費用は高額になりがちですが、成功すると大きなリターンを得られる可能性もあります。
リスティング広告の費用は、目標の成果から逆算して決めるのがおすすめです。
リスティング広告の費用の相場は、月20〜50万円です。市場規模や時期などによりクリック単価が異なるため相場にも幅があります。しかし、リアルタイムで予算調整ができるリスティング広告の場合、あらかじめ予算を決めておくと費用が合わなくなる可能性もあります。
目標とするCPAやクリック単価が決まれば、想定されるクリック数やコンバージョン数から広告の費用が算出できます。目標CPAを守って確実に利益を上げ、さらにクリック単価の上限を決めておくことで、予算内で最大限の広告効果を発揮させることも可能です。
しかし、CPAやクリック単価を決めることが難しい場合も。広告代理店では、目標の成果を決めることから相談に乗ることも可能です。リスティング広告の費用に迷った場合は、ぜひ一度ご相談ください。
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